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仙台育英―鳥取城北 一回裏、力投する仙台育英先発の吉川=内海日和撮影

(6日、第107回全国高校野球選手権大会1回戦 仙台育英5―0鳥取城北)

 12個目の三振で今大会初の完封劇を締めた仙台育英の左腕、吉川陽大(あきひろ)がガッツポーズをみせた。「冬からスタミナ作りを意識して、1日120球ぐらい投げてきた」。初めての甲子園のマウンドを満喫する129球だった。

 140キロ台の直球をより生かすため、春からカーブとチェンジアップを磨いてきた。

 「緩急を使うことで、打者の目線を惑わせられるようになった」。この日は同じ3年生の捕手、川尻結大(ゆいと)が熱中症の疑いで途中交代。八回から急きょ、マスクをかぶったのは1年生の倉方湊都(みなと)だった。「信頼していました。自分じゃなく、倉方がリードしてくれたのが良かった」と吉川。ふだんからよく話す間柄といい、「3学年とも仲が良いのがチームの持ち味です」。

 仙台育英が東北勢初の全国制覇をしたのは吉川が中学3年のときだ。「目標は優勝ですけど、一戦必勝」。春、夏、春と3季連続で甲子園を逃した悔しさを、一戦ずつぶつける。

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